考えるのはいつも貴方の事ばかり4










思いだそうにも思い出せない中身に、イライラする。




そんな事を考えているうちに、男の子が教室のドアを開け
て入ってきた。



「おはよ」




一応挨拶しておく。
なんてったって、今日は3年になって二回目の登校日。

昨日の今日で仲は良くないけど、これから仲良くなる
予定。
挨拶は基本だ!



「はよ」



めちゃくちゃだるそうな口調で返って来た挨拶に苦笑し
つつ、再びダルっと机にうつ伏せた。











+++++







「ねぇ、また跡部君彼女変えたらしいね」




此処に来て一番最初に仲良くなった友人が、昼の時間
に嫌そうに口にした。




「うん……そうみたいだね」



去年のクラスメイトのと跡部と私。


初めて会った時、思わず跡部と言い合いになって……その
時2人と仲良くなった。


もとろん、テニプリ好きを自称する身としては、全員
と友達計画を立案し、今では結構話せる中にはなれた
と思ってる。



「反応薄いぞ!」

「そうかな?」

あしらう様に素っ気無く答える。


「好きなくせに何いっ「ちょいストップ!」


慌てて遮り、辺りを見渡した。



「そんな大声で、ファンクラブに見つかったら、無理やり
ファンクラブ加入させられるじゃんか!!」



「……あーごめん忘れてた」




「おいおいおいおい、忘れないでおくれよ」





実体をしって驚いたのだが、ファンクラブの活動……
もとい布教活動はかなり強烈で、月の会費2000円で、
其処からグッツやら色々制作して活動しているらしく、
テニス部好きを見つけると激しく勧誘してくるのだ。





「かなり驚いたんだけど……芸能人のファンクラブ並みの
豪華さだよね……あれ」



が思い出したように呟いた。
毎月の会誌に、個々の情報……彼女情報まで。

パパラッチもビックリだ。




「アハハハハ」



私は渇いた笑を浮かべると、後ろからぬっと人影が出現
した。



「……っ!!」

驚いて、口の中のパンが変に所に詰りそうになり、慌て
てお茶を手繰り寄せ、一気に飲んでいく。


「……ぷはぁ!!」



「クッ……ざまぁねぇな」



「跡部!!」






噂の人物登場である。






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