混合夢08.

〜二次試験後半〜






「ん〜。可も無く不可も無くかな」



メンチはの寿司をそう称して、ぽつり。




「不合格!あと一息」



みごと不合格らしい。







・・・・・・・・・・・・・・・・






あれからリドルと2人、はぼーっと試験の様
子を眺めていた。
既に寿司のつくり方は、あのスキンヘッドのお兄さん
が言ってしまった為、そろそろメンチが2次試験終了を
宣言するはずだ。


「悪!おなかいっぱいになっちった」




もちろん合格者ゼロで終了。


回りが騒がしくなり、男が頭上を飛んでいった気がす
るが、は取り敢えずはぼーっとソレを眺めて
いた。
メンチが包丁でお手玉しようと、ネテロ会長が飛び降
りて来ようが、眠いのだから仕方が無い。

刺身とご飯でお腹いっぱいで、眠くなったのだ。

、移動だって」



リドルがそう言っても、はぼーっとして動く
気配はゼロだった。
そんなに、リドルは。

「へぇ・・・・」




「動かないと、・・・・ヒソカに喧嘩売ってこようか
な?」

「だめ!それは駄目!!」


我に返ったは慌てて飛び起きた。
2人が喧嘩なんか始めたら大変な事になる。
周りの人に大迷惑だ!



「じゃあ、次ぎからは僕を無視しないようにしなよ」


普段からこんな事よくあることなのに、2次試験入って
からのリドルはちょっとおかしい。
は首を傾げるけれど、理由はまったく思いあ
たらなかった。



「わかった!わかったから急ごう、もう誰も居ないよ!」



リドルの腕をぐいぐい引っ張って、大慌てで飛行船へ
と引きずって行った。



・・・・・・・・・・・・・







クモワシの卵取り。

簡単だ。


実に簡単である。



しかし、それは魔法を使ってだ。



「箒は却下だし・・・。呼び寄せも不自然だし」



「僕が浮遊呪文を掛けるから、飛び降りるふりをすれ
ばいいんじゃない?」



「それで行こう!」


そうは言って見た物の・・・・崖を除くとさすがに足
が竦むものだ。



「1・2・の3で降りるね、リドル」



こんな事、リドルを信用していなければ出来そうに無
い。
リドルが魔法を掛けなかったら、そのまま谷底の川と
「こんにちわ」である。


「1・2・3!!」



一瞬の浮遊感の後、の体はゆっくりと降りて
行く。

近くのクモワシの糸を手繰り寄せると、卵を2つ取り、
上を見上げた。



リドルに向かって手を振れば、体がふわふわと上昇し
だす。




崖の淵付近になると、そっと崖の淵に手を掛け、まる
で今上ってきたかの様に地面に手を付いた。



「ふぅ。ありがとうリドル」




「別にいいんだよ。貸し2だから」



「・・・・・・・」


そんな感じに2次試験終了。









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