混合夢06.2
〜試験1.5〜
何だかんだとあったものの、無事に二次試験会場が眼
前に見えてきた。
ついでにヒソカらしき人影と担がれたレオリオも。
は慌てて目をそらすと、リドルの袖を引っ張
った。
「高度上げて・・・リドル」
やっと着いた試験会場。
随分と人数が減っていた。
木陰でリドルに透明化してもらい、なるべく自然に人
の中にまじる。
一次試験前の約束を思い出し、キョロキョロとキルア
を探してみる。
以外に近い位置に居たキルアはまだ一人、ゴン達はま
だ着いていないようだ。
キルアを見ているとばっちり視線が合った。
「おねーさん、無事着いたんだ」
わざと大げさに驚いてみせる態度にムカッとする。
「当たり前!箒で来たんだから。今なら見せてあげる
けど?どうする」
相手は年下。子供!
そう言い聞かせはにっこりと笑って、今も右
手にある箒を少し持ち上げて見せた。
「なっ・・・・」
少し強引に手を引っ張って、近くの木陰へと連れて行く。
早速箒に跨ってキルアにも跨ぐ様に言うと、返事も
聞かずに跨がせ、柄を握らせる。
後で思い出して恥ずかしくなる程の強引さで、二人乗
りの格好になると、は軽く地面を蹴り飛び上
がった。
ぐんぐんと地面から離れていく箒。
「・・・・・・・・・・っ!!!」
前に乗せたキルアはかなり驚いている様で、言葉も無
く下を見下ろしている。
「どう、これで信じた?」
は得意げに笑った。
そんな二人をギタラクルが見つめていたなんて、今の
はまったく知らなかった。
