混合夢06

〜試験1.5〜






まったく・・・・。

何でこんな事になってしまったのか。には不
思議でならなかった。


周りから聞こえて来る怒号や何かわけの分からない獣
の鳴き声、あたりは霧で一寸先も見えない。



「ねぇリドル居るんでしょ?」



恐々とあたりを気にしながら何も無い空に話かける。

((いるよ。あたりまえだと思うけど))



「だけどさぁ。さすがにこの中一人は怖いから・・・。
実体化とかして欲しいなぁ・・・・・・・・・・なん
て・・・」



((・・・・))


「駄目?」


((はぁ。・・・いいよ、でも。実体化したら
が急に走り出して、はぐれた時すぐには行け
ない。それでもいいの?))



リドルの意見はもっともだ。

実態化していると生身そのもの、の位置を探
ってから姿現ししなくてはいけない。


「はぐれないから!!!!」


((へぇ・・・・。))


リドルはドス黒い笑みを浮かべ透明のまま姿を現す。



((じゃあ・・・。今こうなったのはなぜ?
サトツの後ろを大人しく走ってなかったから。違う?))


「うっ・・・」


痛い。痛い所をつかれた。


こうなったのは全部自分のせいなのだから。




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偽試験官事件の後、一行は再びマラソンを再開させた。


もちろんは、周りにばれない様に箒に跨って
出発したのだ・・・・・・。
が、事件勃発。

サトツのすぐ後ろを走っていたの腕に蜘蛛
襲来。

もちろん虫の蜘蛛だ。


は驚いて手をブンブンと振り回した。リドル
が慌てて声を掛け止めにはいったが・・・。


((!?))

箒のコントロールを誤って、ビュンビュンとスピードを上げ、終いにはサトツを追い抜き・・・。


迷子の出来上がりだ。




そしてここはドコ?な最初の状態になってしまったのだった。




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「うううううぅぅ。ごめん絶対はぐれないようにする
からさぁ」


それとこれとは別とばかりにリドルに頼み込む

、リドルは小さく息を吐くき、降参とばか
りに透明の姿を実態化させ、地面に降り立った。



「ほら、これでいいの?でも、箒は禁止だか
ら、僕の後ろに乗って」


の箒をひったくると、箒に跨り軽く地面を蹴
る。


「ありがとうリドル」


は満面の笑みを浮かべると、早速リドルの後
ろへ跨り、リドルにしがみ付く。

それを確認したリドルはゆっくりと上昇しはじめた。


「どういたしまして。(まあ、見返りは後でキッチリ貰うけどね)」



何か嫌な寒気が・・・。は前のリドルを覗き
込んだ。

「何か言ったリドル?」


「何も言ってないよ」


は何故か寒気のする体をさすって首をかしげ
た。









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