混合夢02

〜出会い〜






「どうしよう。ドキがムネムネするかも」

がパニクってしゃがみこんでニヤニヤをおさえていると、すっと人の影がの斜め前にや

って来てとまる。



「いらっしゃいませ」

上を見上げれば、店員が。

「スッススステーキてっ定食で」

はドッかのニンニク臭い闇の魔術の防衛術を彷彿とさせるドモリっぷりで愛想笑いを浮かべ

ながら立ち上がる。と、一気に最後まで言ってしまうことにした。

「焼き「弱火でじっくりお願いしますっっっっっっっ!!!!!!!!!」

店員の声をさえぎって。



それを聞いた店員はピクリと一瞬反応すると、どうぞ奥のほうへ・・・と変態奇術師ヒソカが行っ

たであろう場所へとを案内してくれた。

遮られたセリフは気にならないらしい。

は案内された部屋に大人しく入るととりあえずステーキを食べようと席に着く。

だがすぐに部屋が動き出す。。

は何だか酔いそうかも・・・と食べるのを悩んでいると、いつの間にやら下へと到着してまった。

「・・・・。よしっ」

しばらくステーキを見つめていただが、ステーキのお皿を持って降りる事にし、何故か周りの視線が

痛いので、端っこのほうまでいってから座ってステーキを食べ始めた。







少したってステーキも食べ終わりくつろいでいると、だんだんと周りの視線もバラバラになり、あの変態?

ヒソカの視線が一直線に向かってくるのに気が付いた。はバチリと合ってしまった目をさり気なくヒソ

カの隣の人へと移し、今度はさり気なくあくびをするふりをして眠そうなふりをした。



「ねえ君★とっても面白い格好をしているけど何か意味があるのかい?」  

が、すでにヒソカはに興味を持った様で、近づいてきた。

無視するべき?かとも思ったけど・・・。

 はこのままでは失礼だとか言う理由で腕でも切られかねない気がして、恐る恐るヒソカへと顔を向けた。

「いいえ。(貴方の格好のほうが可笑しいです)」

心の声は口に出さずにっこりと微笑んで見せた。が、自分がローブを着ている事を思い出し、道理でじろじろと

見られるわけだと納得した。

「君がジロジロ見られるのは格好のせいだけじゃないょ☆」

表情に気がついたのかヒソカは可笑しげに笑う。

「ずいぶん早くに着いたうえ、君はルーキーで女の子だからだよ◆」

は内心、生ヒソカだ〜とか思いながらも顔には出さずただうなずいた。

「そうなんですか。ご親切にありがとうゴザイマス。私って言います、よろしく。」

かなり棒読みな気がしたが取り合えず返事はした。



「ボクはヒソカ。ヨロシク★」

怪しさ爆発なヒソカと握手を交わす。



「君、中々面白いね?」

(どこがデスかヒソカさーん)

は驚いてヒソカの事をジーッと見つめた。

「そういう所が?」

「ありがとうゴザイマス。ヒソカさんもとてもナイスガイですね。」

「敬語も要らないし、呼び捨てでいいよ?」

こんどこそは目を見開いてしまった。本当にいいのかな。

ドキドキと飛び出しそうな心臓を抑えつつ、は思い切って言った。

「ヒソカ。・・・・これでいい?」

「うん。今度からはそう読んでよ★」  

「わかった」

「じゃあまたね、?」
そう言うと意外にもヒソカはすぐにどっかに行ってしまい、慧はニコニコと手を振り見送る。





(疲れた・・・・・。イルミンが来るまで寝てよう。)

は自分の周りに邪魔除けをかけて眠ってしまおうと決意した。

が・・・・・・・・・・、そうはいかなかった。


邪魔除けをかけようとした
だったが、それはすぐにトンパによって邪魔されたのだ。

「やあ、君新人だろう?」

はっと顔を上げるとそこにはトンパのあの顔がアップでせまっていた。

「はっはい。そうですが?」

ギヤッ!!

トンパのアップ!!

内心アワアワしながら苦笑いで返しつつ、少しずつ横へとずれて距離をとっていく。

「俺はトンパ。試験を受験して今回で35回目のベテランだ。分からないことがあれば聞いて

くれ」
「はい」

内心ではこの腐れジジー。と叫びたいところだが注目を浴びたくない今それは出来ないため、

ここは素直にうなずきさっさと去っていただこう。はじっとたえた。

「そうだ、お近づきの印だ飲みなよ」

トンパにわたされたジュースを手にしばし呆然とする。

「ほら」

何時まで経っても飲もうとしない
に少し焦ったらしいトンパは、飲むまでここに居るつもりらしい。

(うっわ〜。漫画と同じだ・・・・・・・・)

コレがの呆然としている理由だ。

が、いつまでもここに居られるととても嫌なので、いそいで考えを押し出すと、ジュースも一緒

にトンパへとズイッと押し返した。

「いりません。私自分でちゃんと飲み物用意してるんで」

が立つとビクッと後ろに飛びのいたトンパには見えないように杖を振る。

と、紅茶缶が現れすっとトンパの前に差し出した。

「でも、ジュースは何本あっても困りはしないだろ?」

トンパは引かない。

「私お茶以外飲まないんです」

もニッコリと笑って受け取らない。

「あっ。ならこっちの紅茶をあげるよ」

「・・・・・・・・。どうも」

は少しイライラと押し返す手を止め、しぶしぶうけとった。

これ以上言い合っていては目だって仕方が無い。

「これ後で飲みますね」

だからあっちに行ってくれ。は目に思いのすべてを込めてトンパを見る・・・。

すると、しぶしぶといった感じだったがトンパは去っていく。

「なんでそんなに飲ませたいのさ・・・」
は大きなため息をつくと、今度こそ誰も来ないうちにと急いで邪魔除けをかけた。









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