混合夢16.2
〜試験終了!?〜
キルアが出て行き。
シーンとした会場の中。
暫くして目を開けたボドロに、会場中がざわめいた。
ボドロは状況が分からず混乱していたが、起き上がる事が出来ず、
呻いてその場に蹲った。
の心臓はひっくりかえりそうに動いている。
この後の展開はにも予想できない。
ボドロも合格なるのだろうか……。
結果、ボドロさんは不合格となり、怪我を治してから家路に
着くという事になった。
その後、ストーリーは何も変わらず進んだ。
キルア失格により、残りの全員の合格確定。
キルアはククールマウンテンに帰っていった。
でも、キルアは大丈夫だ。
ゴンが迎えに行くし、ボドロさんが死ななかった事を聞けば
きっと喜ぶだろう。
はほっと息を吐き、ハンターについての説明をする会長
へと視線を向けた。
+++++
色々有ったが、やっと試験終了だ。
「でもボドロさん家に無事帰れる事になって良かったよ」
「でも……には本当にビックリだよ」
リドルは呆れ顔でため息をつく。
「が満足ならそれでいいけど」
リドルの言葉が終わるか終わらないかの瞬間だった。
バン!
物凄い勢いで扉が弾けとんだ。
「ぇぇぇぇぇぇぇえええええっ!」
思わず叫んだは間違ってないはずだ。
白い目でを見ているリドルも幻覚に違いない。
慌てて振り返った視線の先に、イルミへと向かうゴンが飛
び込んでくる。
「……ドア、大丈夫かな?」
「……そこ?」
リドルの突っ込みはスルーして、はジーっとゴンを見た。
良くも悪くも真っ直ぐな可愛いゴン。
今も真っ直ぐイルミへ突き進み……。
言い合いの末。
「わぁお」
イルミがフワリと浮き上がる。
多分普通の人ならぶっ飛んでいる様な勢いだ。
イルミは軽く着地したが、手はいまだゴンの中に納まっている。
「友達になるのにだって資格なんていらない!!」
ギリギリギリ
徐々に力が入っていくゴンの手。
いまや、イルミの腕はかなりヤバイ事になっていた。
「イルミの手さ……絶対痛いよね」
「だろうね」
リドルは、僕なら絶対に嫌だねなんて呟く。
「しかも杖腕やられたら最悪だね、許されないよ」
リドルの顔は笑っている。
だけど黒い何かが裏に潜んでいるのをは知っている。
知りたくはないけれど。
「ソウデスネ」
まあ、も嫌に決まっているが、杖腕なんて関係なく!
多分大抵の人は嫌だと思う。
けれど、それをイルミは無表情で乗り切った。
「凄いね……」
「僕なら既に排除してるよ」
「……」
は聞かなかった事にして、回りに目を向けた。
リドルとが話し込んでいる間に話は進み、キルアの合否
判定にまで話は進んでいる。
周りはピリピリとしていて、かなり痛い空気が悪い。
「わぁぁぁぁ、この雰囲気ダメ!怖いよここ!!」
「……あんま大声で言う事じゃないと思うよ?」
リドルの忠告も少し遅かったみたいだ。
いっせいにへと向かう視線。
「げっ」
「はぁ……」
リドルのため息が大きく聞こえるほどの沈黙。
「あーうーえっと怖いお兄さん達は、そろそろお話終わらし
てほしいなぁ……なんちゃって」
「……」
突き刺さる視線視線視線!
「そうだ、どうだっていいんだそんなこと」
ゴン!
君は心の救世主だ!は心の中で拍手喝さいしてちょっと
涙を浮かべた。
視線が本気で痛かったのだ。
「ふぅ」
「バカだね」
今回ばかりは頷くしかないだった。
