キャンプ2日目。
今日は昼過ぎから森へと入っていった。





混合夢13.2

〜四次試験は順調に〜










ガサガサと枝や草を掻き分けて進んでいくと、嫌な威圧
感がを包み込んだ。



「なっ……何コレ」


進めば進むほど強くなるソレに、とうとう立ち止まる。
後ろのリドルは気にした風も無く、ジーッと一点を見つ
めていた。


「へぇ〜」


意味ありげな言葉に、勢いを付けて振り返った。


「なっ何さ」


「あの男、相当たまってるみたいだよ」


「あの男?」


あの男と聞いて、の頭に浮かび上がってくる
のは1人だけしか居ない。
あの奇抜な格好をした変な思考を持った男。


「ヒソカ……」



「本当に?このタイミングで出くわすの凄く嫌だな……」


この威圧感から想像するに、クラピカ達と別れた後だろ
うか。
辺りを見渡すが、もちろんクラピカとレオリオを見つけ
られる訳が無い。


「昨日の残りもあるし、帰ろうかなぁ」



が良いなら帰ろうか、気に食わない空気も
流れてるしね」


この空気を気に食わないで済ますリドルに、
は少し感心すると、クルリと踵を返した。


「良しっ、ならさっさと帰ろうか」


「ほら、慌てると迷子になるよ?」


すっと出されたリドルの手を掴むと、今度こそテントが
有る川までの道のりを力を入れて進み始めた。




+++++




今日で最終日。


箒の上に跨ると、船に向かって飛び立った。


強めの風を受けながら、リドルに背を預け進んでいく。


「ふぅ、此れで次ぎの試験を終わらせれば試験も終了だ
ね」


「本当、此れでが変な事件に巻き込まれる率
が減ると思うとホッとするよ」


肩を竦めるリドルを、肩で軽く小突くと下を見下ろした。


「あっ、ゴン達だ」


ゴンとクラピカとレオリオが、ボロボロになって船へと
向かっていくのが見える。


「ゴンカワイイなぁ」


唐突に変な事を呟くに、リドルが呆れて溜め
息を吐き出した。


「急に何を言うかと思ったら、今更何言い出すのさ。今
まで試験中みてたはずだけど?」


「そりゃ、見てたよ?でも上から見てると、チョコチョ
コしててもっとかわいいでしょ?」


「へぇ〜」


「むっ、そうなの!私はそう思っただけだもの!!」


そんな言い合いをしている内に、船が大きく見えてきた。

ポツポツと合格した受験生の姿が見えてくる。



「よぉ〜し!最終試験もガンバロ!!」


手は離さず声を上げると、ガッツポーズをする代わり
に、気合を入れて箒の柄を握り締めた。









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