混合夢10.2
〜三次試験は闇のなか〜
あの後も、最後までイルミの肩に担がれたままで出口へ
とたどり着いた。
担がれているには周りの事は良く分からなか
ったが、何かを叩き落すような音や、何かの声や何か
はしっかりと聞こえていた。
そこを抜け、扉を出たは数十分ぶりと光に目
をすぼめながらも感動した物だ。
しかし、其処でを待っていたのは・・・三次試験最後の試験。
「此処では協力して敵を倒してください。敵は2人、交
互に前衛後衛を交換して戦う事だって」
(NOOOOOOO!前衛って)
担がれた肩から下ろされ、首をまわし、出口の前に立っ
ている敵その1とその2に目をやれば、ヒョロリとした長
身の男に、背の後に槍を背負ったごつい男が立っていた。
「どっちが先だ?」
長身の男が叫んだ。
「、どっちが良い?」
ごついのを見た後だと、余計に可愛く見えてくるイルミ
の顔を見上げ、珍しくは真面目な顔を作った。
「・・・イルミ的にはどっちがオススメ?」
「どっちも変わらないけど」
即答。
「・・・・・・えっと私が前衛でする場合の」
「強いて言えばごついのかな?」
(見た目では槍の方が強そうだけど・・・)
しかしイルミはわざわざ嘘はつかないだろう。
「OK、じゃあ私先に前衛でごついの行く」
そう言っては一歩前へと踏み出しす。
「槍の人相手で私前衛希望で!!」
そう叫ぶと向こうはひとつ頷いて、ひょろりとした男は
後ろの方へと下がっていった。
『よぉーい!』
どこからか開始の言葉が振ってくる。
『はじめ!!』
一瞬だ、一瞬で決めよう。
はポケットから素早く杖を引き抜いた。
「エクスペリアームス」
まずは武器を吹き飛ばす。
「ペトリフィカス・トタルス」
決った。
は大きく息を吸い込むと一気に息を吹き、ホ
ッと溜め息をついた。
目線の先には、ミジンコ程も動けなくなったごつい男
がごろんと転がっている。
「勝利!」
試合終了の合図が聞こえ、今度こそは肩の力
を抜く事が出来たのだった。
次はイルミの番だが、予想通りイルミが一瞬で相手に詰
め寄り、が瞬きした後には男がもう一人転が
っていた。
「よっし!急いで出よう!!」
妙なハイテンションでドアの方へと駆け出しす。
急いで出口から出ればナイスな笑顔のリドルが、まず
最初に飛び込ん出来た。
「リドル〜〜〜〜」
++++++
ヒソカとイルミ・・・そしてやっと出会えたリドルの黒微
笑。
は、思わず駆け寄って抱きついたリドルに爽
やかに脅されつつ、喜びを噛み締めていると・・・。
「それ誰だい★」
ヒソカとイルミが仲良く並んで後に立っていた。
それを黒い笑顔で見つめるリドル。
取り合えず無事生還してたどり着いたこの地上を満喫し
たいのですが・・・。
はがっくりとリドルの肩に寄りかかった。
