気弱な彼女09








ああ。
今日もいい天気です。



とっさに現実を逃避したくなるゴミゴミゴミゴミ、ゴ
ミの山。



ここに来て2日目の朝、拾ってきたマットでベッドで
作ったなかなか寝心地の良いベットの上、窓から見え
る景色には改めて圧倒されていた。


そんな窓の外を横目に、反対側のベットでスヤスヤと
眠っているフェイタンを振り返ると。



「いない!?」


いつのまに出かけたのだろうか、ベットは空っぽで整
っている。

折角寝顔が見られるチャンスだったのに・・・。

そんな事を考えながら、もぞもぞとベットから這い出
す。


はしばらくボーっとベットの上で座って居た
が、これはかなり暇である。


中々帰ってこないフェイタン。



朝ご飯ぐらい準備しておくべきだろうか?

「あぁ!」

食材が切れたとか言っていた気が・・・・。


がっくりする。


何かすれば暇はつぶれるし、フェイタンにも・・・多
分喜ばれる。


他に何か・・・・・。



そこまで考えたところで、はハッと思い立っ
た。


出かけよう!


随分と急な思いつきだが、今のには最高のア
イディアに思えた。


そうと決れば急いで身支度を整えなければ!!


そこからの行動力と言ったら、いつもの10倍は有っ
た。さっと書置きを残すと(もちろん日本語で)昨日
ここに入ったドアから外へと飛び出した。



「朝ご飯拾うぞーーー!!!」


元気に掛け声を掛けると嬉々と歩き出した。






今日も空は快晴だ。







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