気弱な彼女05.









あの、水見式から約一月。




やっと形になってきた念能力に、に下された
指令・・・・・・。




「今日さ、ある人と約束してたんだけど、行きたくな
いんだ。だから代わりに行って来てよ★」







「行くってどこですか?」

少し嫌な予感を抱きつつも聞き返す。




「幻影旅団って教えただろ?ソコだよ◆」






楽しそうに笑うヒソカの顔に、はゲンナリ
した。
そんなところに行って、あのちまっこいカワ
イイあの人に「こいつアヤシイネ」
なんて言われたら・・・・・・。



ギャーーーーーー。





今のは聞かなかったと言う事で。



「ちょっと、熱っぽいかな〜〜」



は額を押さえるとヨロヨロとその場に座り込み、
布団を引っ張り出して潜り込んだ。



ばればれの仮病を使ってでも行きたくない。


幻影旅団!!?初めてのお使いは危険でいっぱい!!
こんなお使いを私に与えるのは諦めてヒソカ自身で行
けばいい。



でも・・・・・・。少し。いや、かなり残念かもしれない。






幻影旅団に会って見たかった!!
でもここは身の安全優先。と言う事で、是非にもヒソ
カが行く時に一緒に連れてってもらおう!!。





♪」



でも、そうは問屋が卸さない。

ヒソカは、声とは裏腹に嫌〜な感じの空気を振りまい
ていて。
何だか、このままだとより危険な気がする。




「いっ・・・・・・行きますぅぅぅぅ」




は布団から這い出ると、荷物をまとめ始めた。



良く考えれば、幻影旅団と会えるのだからラッキーな
気もする。





そう考えればこれも、楽しみに変わるというものだ。






「で、何て言ってくれば良いんですか?」




行くからには無事で帰ってきますとも。
決意も新たに鼻息も荒くなる。
めざせ!!フェイタンとメル友大作戦を頭に描きつつ
色々詰め込んだリュックを背負うと、はヒソ
カに向き直った。





「ん〜とりあえず行かないって言ってくれればイイヨ☆」




簡単そうに言ってくれるが、それだけじゃ危険なので
却下。




「もっと、「ヒソカからの使いか。」と分かって貰え
る感じで」


そう言われると、ヒソカはごそごそとポケット?を探っ
てトランプを一枚取り出した。






「じゃあ、このトランプにボクだって分かるように念
で細工したから、ギリギリになったら使いなよ」





「わかった。ギリギリにならなくても使います」




「クス◆じゃこれ地図だから。いってらっしゃい★」




面白そうに送り出すヒソカに、地図を受け取ると





「行って来ます」




は見えないようにアッカンベーをして、気づ
かれない内にとダッシュで駆け出した。



ええもうマッハで走ってますとも。





しばらくたって、が見えなくなると。

突然笑い出すヒソカ。


ここにが居たら、ヒソカの周りに笑い声のト
グロがぁぁぁあああ。と叫んで木の陰に飛び込んだに
違いない。


クスクス


ああすれば行くとは思ってたけど。

「分かりやすいね◆」




それにしても舌を出して行くなんて可愛いじゃないか

帰ったら・・・・・・クックックックッ。

修行は倍決定だよ★








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