もう此処で暮らし始めてどれくらいたったのかな?

凄く長いような短いような……

驚きと楽しいのと、そんな日々







気弱な彼女17










念修行もひと段落して、のんびりした雰囲気の今日この
頃。
みんなでの手合わせや、個人の念修行に入り、
は1人でボーっと眺めるだけの事も多くなってきた。

その間には、家の事や、買い物にも行くことが出来たか
ら、暇!という事は無いけれど。


この間行った初買い物は大騒ぎだった。



ヒソカに会って、正直の心臓は一回転した気
がするし、フェイタンの機嫌はかなりいただけない事に
なってしまった。
暫く買い物無し。
無常にも宣言され、数日の間は事ある事に話題になって
かなり困った。


しかし!
ほとぼりも冷め、やっと買い物許可が下りたのだ。

決行は明日。


明日のお出かけは順調に。
そう決意して持ち物も準備していく。


「本当に大丈夫なの?」

遊びに来ていたパクノダが、心配そうにを眺
めて、準備の様子を見つめている。
その後ろでは、テーブルの上のコーヒーカップを弄りな
がら、フェイタンがイライラと足を揺らしていた。


「大丈夫、大丈夫!」


元気に返事をして、2人の方に振り返った。

何だか忘れてしまいそうだか、自分は此処では最年長者
である。
此処では役立たずだが……。
取り合えず、買い物ぐらい出来るという物だ。


「まぁ、買い物については心配ないのよ?」

パクノダが頬に手を当てて首を傾げた。

「あいつに又会うと思うと……本当にこんな日に仕事な
んて……またく嫌になるよ」

フェイタンがぶつぶつと呟き、パクノダの言わんとする
言葉の先を続ける。

溜め息を吐いて、パクノダが同意を示した。


「うっ……確かにヒソカ遭遇はドッキドキだけど」


子供のヒソカは以外に良い奴だと思う。
内緒だが、電話で何度か話したりしているし、偶に長電
話もしている。

あったら、雰囲気に心臓がドキドキはすると思うけど。



「なんとかなると思うの」


ガッツポーズで気合を入れ、再び準備を進めていく。



「おいっ!!」


そんなの気合に負けない声で、大声と共に、
玄関のドアが物凄い勢いで開け放たれた。

ノブナガだ。
ドカドカと部屋の中央までやって来ると、ドシリと座り
込んだ。

「明日買い物だって?」



「うん」


「フェイタンは仕事だろ?」


「うん」


「なら、俺の仕事が方向一緒だから途中まで送ってや
るよ」


「うん……って!いいの?」



ついつい勢いで返事をしそうになり、急いで問い返した。


「ああ、その代わり!今度の飯は俺の好きな物作って
くれよな?」


「OK!お安い御用だよ」

ニカッと笑うノブナガに同じ様に笑顔で返した。
見返り無しより余程分かりやすくて良い。


が、黙っていない人が1人。



「……何で、ワタシとノブナガの仕事が逆じゃ駄目か?」

不機嫌を隠さず、思いっきりノブナガに突っかかる。

「あ?そりゃあ、適材適所で選んだんだろ?」

ノブナガが言ってる事はかなり正しい。
いつもとは逆なやりとりに、思わずとパクノ
ダは目を合わせて笑ってしまう。
本来なら、フェイタンが小ばかにした感じでノブナガを
……なんて事が多いのだ。


いつの間にか言い合いになっている2人を背に、パクノ
ダと共に台所へと向かうことにする。

そろそろ夕食だ。


「パクノダも食べていくでしょ?」


「えぇ、もちろんいただくわ」


そんな雰囲気ではあるが、明日を楽しみに台所へと向か
って行った。







+++

あとがき

ひさびさのあとがきです。
と、いうより報告?です。
このお話の前あたりに短編部屋にある番外編ヒソカ遭遇
編が入りますので、良かったら読んでみてください^^
そろそろ子旅団編も終了で、原作沿いへと入りますが、
続きも読んで下さると嬉しいです。







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