気弱な彼女13
取り合えず、多分マチと多分パクノダの2人と並んで、
インスタントコーヒーと、ティーパックのお茶と紅茶何
かを手早く入れて、居間へと向かった。
「粗茶ですが」
こんな変なセリフと共にテーブルの上へお茶を置き、空
いている椅子の上に座って、自分のお茶を啜る。
それを横目で見たクロロがゆっくりとした動作で足を組
み替え、口を開いた。
「お前も念が使えるのか?」
「・・・・・・」
いっせいに全員の目が突き刺さるのを感じる。
興味無さそうに壁に寄りかかっていても、穏やかにお茶
を飲んでいてもひしひしと見ていると言う威圧感が
の体中に注がれている。
ビビリのは、今箸が落っこちても物凄い勢い
で飛び上がる自信が有った。
自慢にもならないけれど・・・。
「・・・・・・」
「で、使えるのか?」
「まぁ・・・使えると思いますけど」
使えても、貴方達の爪先ほども役に立ちません何て言え
もせず、は小刻みに震える手を、平静を装い
お茶の入ったコップへと手を伸ばした。
今喉を湿らせないと、喉の奥がカピカピで大変な事にな
っているのだ。
は、出来るだけゆっくりお茶を口に運び飲み
込むと、震えて落とさないようにそっとテーブルの上に
コップを置き直した。
「そうか、ではあのフィンクスの前で見せた技も何か念
に関係してるのか?」
「・・・・・・あぁ・・・っと」
言って良いのだろうか?
もし此処で言って何かなったら困る。
原作が大幅に狂って悲惨な事になるとか、
のネガティブモードな脳みそは変な想像でいっぱいに
なっていく。
「・・・・・・」
しかしこの無言の圧力も、如何すれば良いものか・・・。
このままじゃ・・・言わなかったらどうなるか想像したく
も無い。
はブルリと震え上がった。
そうだ!
此処で自分が何してもそう大きく話は変わらないだろ
う!!
結局都合良く結論付けたは、ふっきれた表情
でクロロの方へと向く。
「アレは念能力だよ」
そうこれだけ。
此れだけだ、自分が此れを言っても言わなくてもいつか
はクロロ達自信でたどり着いた事だろう。
「・・・そう、それを俺達にも教えて欲しいんだが」
「・・・・・・」
「いいな?」
「・・・・・・はっ?」
きっと今のは聞き違いに違いない。
は大きく首を振ると自分の耳をクリクリとほじくった。
「えっ?」
「俺たちにその技の使い方を教えろ」
ああ幻聴が・・・。
