気弱な彼女11
「召喚!!!!」
が初めて使った念により現れたのは・・・。
長身でいて細身。それで居て何か強い威圧感を持つ男
は額に十字架を、そしてから見えるコートの
後ろには逆さ十字架。
それは見紛う事無き幻影旅団団長クロロ・ルシルフル
だった。
正直、呼び出した自分が一番驚いていた。
これこその念の能力『〜Girl who dreams〜
妄想する少女』腐女子ならではの能力。
円の最大範囲の中に知っているキャラクターを呼び出
せる(具現化)
と言うものだ。
制約が厳しくあまり戦闘向けでは無い。
「何の用だ?」
「えっと、取り合えず守ってください!!」
は両手を前で組み合わせ、呼び出されたクロ
ロを見上げた。
「ちょ!オイお前、誰だそいつ!!」
フィンクスがパニックを起こしかけている。
その後ろから、追い討ちをかける様にして木の板が、
物凄いスピードでフィンクスに向かって飛んできた。
「なっ・・・!」
突然の出来事にその場の全員が息を呑んだ。
「何やてるか!」
フェイタンだ。
はもうホッとした。
又、勘違いした子供の旅団が来たのかと思ったのだ。
その場にへなへなと座り込むと、大きく溜め息を吐い
た。
フッと力を抜くと、呼び出したクロロはさっと掻き消えるように居なくなってしまう。
「!」
目の端にはフェイタンが慌てて駆けて来るのが見える。
の側に着くと、無事かを確認するように
上から下まで調べられ、何も無いと分かるとフィンク
スの方へと向かっていく。
「いや、ドア壊したのは・・・!!!」
「そんな事言てないよ。」
「じゃあ・・・・」
「早とちりも良い所ね。此れワタシの所のよ」
思いっきり指さしだ。
此れ扱いされてもはまったく気にならなかっ
た。まぁ・・・普段なら気になったかもしれない。け
れど、フェイタンが心配してくれていた。それは確か
だからだ。
「本当だったのか・・・・・」
フィンクスは呆然としてを見てくる。
「お前話聞かない。悪い癖ね」
怒っているよりも呆れ顔でフェイタンが溜め息と共に
呟いた。
「・・・・・じゃあ!何で何も言わなかったんだよ!」
確かにその通りだ。
それはも疑問だった。
「・・・・それは、知られたく無かただけね」
「そっそんなに、何で隠すんだよ!」
フィンクスには訳が分からない様でイライラと髪の毛
を掻き毟っている。
ぐちゃぐちゃだった髪の毛は、もっとぐちゃぐちゃに
なった。
その様子を座り込んだままじっと2人の様子を眺める。
続きが凄く気になる。
「・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・っワタシの物はワタシの物だからよ」
(じゃっジャイアン!!!!?)
ぷぃっとそっぽを向いたフェイタンはイライラと足を
踏み鳴らした。
「・・・・・っ」
の心の可愛さポイントにクリーンヒット。
『〜Girl who dreams〜妄想する少女』
特質系能力
念の発動条件
自分ができる円の最大範囲の中でのみ有効で、自分
の知っているキャラクターを呼び出す事が出来る。
もちろんだが、キャラクターの攻撃や治癒も最大の円
の外には届かない。
キャラクターが消えても効果は消える事はない。
呼び出したキャラクターをどの程度呼び出していられるかは、
円の維持による。