気弱な彼女10.2
こんな所で人生終わりたくなーい!!
目の前のドア越しに向かってくる殺気・・・。
はヒソカで慣れたつもりだったけれど、変態
の殺気とは又違う、まじめな殺気に気絶寸前だった。
「本気でストップ!フェイタンに連絡取ってくれれば
はっきりするでしょ少年!」
は、なるべく友好的笑みを浮かべ手を頭の脇
でひらひらさせた。
この状況を打破するには如何すればいいのか・・・
は、最後の最後には念を使って何とかしよう
と、首からかけた紐の先の石を手で握り締めた。
実践では使ったことが無いが、切り札だ!もう駄目そ
うなら使うべきだ。
「ふん!連絡取ってる間に逃げる気か?」
だめだ!
信用0だ。
「ドアを開けないならこっちから空けるからな!」
フィンクスは助走をするために、少しドアから後ずさ
る。
このままじゃ下敷きになる!
は慌てて部屋の隅に走り出した。
隅に着き後ろを向くと同時に、ドアが物凄い音をた
てて粉々に吹き飛んだ。
木屑がの頬まで掠め飛んでいく。
部屋の中央には、ドアの成れの果てがカタカタ音を立
て降り注いだ。
「まったく、後でフェイタンに怒られるじゃねーか」
「・・・・絶対に怒られるデショーね」
小声で呟くが、どうやらフィンクスには聞こえなかっ
た様で、木屑の付いた自分の洋服を手で叩いている。
「まっ、こいつ捕まえればプラマイ0だな」
ぜんぜん0じゃない。
は首をブンブンと振って、自分のためのベッ
トを指指した。
「あれ!!あれあれあれ!!!あれが私のベット」
「へぇー準備いいな」
「・・・・・・・・・・・・」
駄目だ。話が通じない・・・。
フィンクスはだんだんの方へと向かって
進んで来る。
「ちょ・・・・」
は壁の端をカニ歩きで行ったり来たり。
「こんな事ならフェイタンの寝顔もっと見とくんだっ
た〜〜〜〜〜〜!!!!!」
叫びつつ高速移動を繰り返し、石をぎゅっと握り締め
た。
(成功して!!!!!!!!)
「召喚!!!!」
「なっ!!!!?」
が叫ぶと同時。石から光があふれ出し、フィ
ンクスは眩しい光に目を細めた。
次に目を開けると・・・・・・・・・・・・・・・
そこには、黒一式に身を包んだ青年が立っていた。
