時を渡る訪問者04
リズヴァーンとの2人は、何でも無い様な話
をしなリズヴァーンの家族を待った。
色々な話をしていればあっという間に時間は経ち、気
がつくと部屋の中は暗くなっている。
暗くなったのにも気づかず話していた事に、2人で笑
っていると、玄関の方から物音が聞こえてきた。
「ただいま」
柔らかい女性の声が微かに聞こえてくる。
「母上だ」
リズヴァーンがにっこりと笑った。
は少し緊張して、廊下に面した襖へと目を向
ける。
自分を見たらどんな反応をするのか・・・。
緊張で顔が強張ってきた。
の緊張に気がついたのか、リズヴァーンが
頭に手を伸ばすとポンポンと撫でてくれた。
これには、緊張も一瞬吹き飛んでしまう。
むしろ照れてしまっただが。
その間にも足音は近づいて来る。
段々と近づいて来る足音が部屋の前で止まり、すっと
音も無く開いた襖から、凛とした雰囲気の女性が姿を
現した。
線の細い容姿をした美しい女性だ。
はびくっと立ち上がると、ぺこりと頭を勢い
良く下げた。
「おじゃましてます!」
「・・・!?」
「母上、です」
リズヴァーンは立ち上がると、驚いて固まる母に苦笑
してを紹介する。
「今日、集落の奥の森で居たので連れて来ました。
どうやら異世界から来たようです」
「あら、まぁ・・・・・。それは大変だったのね」
そう言ったと思うと、突然にを抱きしめた。
「・・・・なら家で暮らすといいわ!!」
はあっけに取られた。
こんな簡単に信じるのも変なら、最初の凛とした印象
とは違い、凄く明るい雰囲気をこの人は放っている。
神秘的な金の髪は緩くウェーブしていて、薄い色の瞳
をしている。なのに、反対にとても精力的な感じの明
るさだ。
「母上、が困っています」
「あらっ!ごめんなさい」
「いえ!そんな事ないです」
体を離され、再び離れて見た姿は、やはり線の細い綺
麗な人と言う印象を受ける。
喋らなければだが。
「。これから一緒に暮らすんだから遠慮
なんかしないでも良いよ」
「まぁ!酷い息子ね、ねぇ」
「えっと・・・・・」
「まったく、母上は」
「ふふっ!すっごく仲がいいんですね、2人とも」
2人のやりとりに思わず笑ってしまう。
「やっと笑った」
「ええ。やっと笑ったわね、私はディアナよヨロシク
」
緊張して顔が強張っていたのだ。
自分では自覚があまり無かったのに、それに気がつい
ていた2人にそう言われ、何だか恥ずかしくては
顔が赤くなる。
「私は です。宜しくお願いします
ディアナさん」
ペコっとお辞儀して顔を上げる。
しかしディアナは、突然はっとした顔になった。
「父さん忘れて来ちゃったわ!!!!!!」
「・・・・・・ぇぇえええええ!?」
忘れてくるって何だろう?疑問だけど口に出せずに居
ると、襖が音も無く開いた。
「・・・っ!!!!!」
「ディアナ。何も言わずに帰るなと言っただろう」
